- 2011年 活動実績
- 2月9日 「ザ・ネリマ現代舞踊展 vol.25」 練馬文化センター つつじホール作品「earth code」 「あめいじんぐ・ぐれいすー永劫の糸ー」
- 8月12日 「スタジオ発表会」 かめあり リリオホール
- 10月1日 「Jointo Dance Recital」新宿スペースゼロ 2回公演
Jointo Dance Recitai
反響
「五重奏」 峻烈な女の闘いが見もの
ジョイントダンスリサイタル<五重奏>という公演が、山田恵子、和田寿子、藤里照子、森嘉子、山田奈々子という、五人のベテラン舞踊家たちにより
行われた。まず、それぞれが個々に作品を発表した。中略「曼珠沙華」は山田奈々子の作・出演で、根尾 青田、石丸、滝野原、中島、関、半田の
七人が曼珠沙華の群落を形作る。その中を山田がひとり旅をするという趣向。
「五重奏」は五人の共作・共演で、副題に「仮面にかくれた女の心」とあるように、五人が隠された本音をちらちらと見せつつ、装った姿を各様に踊る。
ここはまた老いをいかに隠し通して踊りきるかの競り合いの場面でもあり、その峻烈な女の闘いが じつに見ものだった。
いずれも体力の衰えを技術でカバーすることに長けた五人だけに、身のこなしで見せきってしまう巧妙な間合いのとり方には、ほとほと感心させられ
るものがあった。 オン・ステージ山野博大様評
{五人のダンサーによるJoint Dance Recital「五重奏」}
山田恵子、和田寿子、藤里照子、森嘉子、山田奈々子。こうやって5人の名前を並べただけで、もうある種の威圧感が伝わってくる。
そう、今日のこの日を迎えるまで、日本の現代舞踊のエッセンスとでも言うべき、地道ながら常にその核心部分を担い続け、その時々
の創作で時代に問いかけを発してきた女性軍の実力派たちが、全員そろって弾を投げてくる。ジョイントリサイタルということで、めったに
見られないこの5人が、一堂に会して作品を発表するのだ。題して「五重奏」。前半ではそれぞれが10分前後の近作を持ち寄り、
後半では文字通り全員が空間を共有して、ダンス・ドラマに挑むという。見ものだ。さて第1部の作品は、「ミサ・フラメンカ」(山田恵)、
「レクイエム」(和田)、モノローグー冬の蝶」(藤里)、「不透明な道」(森)、「曼珠沙華(ひがんばな)」(山田奈)の短編5本。
さすがにどれもがジャンルを越えての重み、渋みを湛えた珠玉篇。それだけで一夕のショーが成り立つぐらいだったが、やはり興味は
第2部の全員による集中異色作。テーマは”仮面にかくれた女心”とあるが、見終わっての感想としては、やや劇作品としての緊張に
かけたのが残念。もう少し整理して盛り上がりとサスペンションを持ち込めなかったか。誰が作品のプロセスを外からみているのか。
その意味ではみんなで相談しながら創るのは事実上ムリ。やはり外部からのスタッフを用意し、その締め上げ(?)に耐えたほうが、
さらに良い結果を生んだのではないかと思った。(1日ソワレ所見) 日下四郎様評
「曼珠沙華」
水に浮かぶ蓮の葉に乗っているような山田奈々子の板付きから始まる内容の濃い作品は、
観る者を惹きこみあの世とこの世を幻想的に描いた。赤い衣装の群舞もテクニック・表現力とも抜群の出来。
「五重奏」
さすがヴェテランの迫力。 岡井恭子様
素敵なひとときを過ごさせて頂きました。
1部では、5人各々の持味が溢れる踊りに圧倒されました。
五重奏も各々の個性がぶつかり合い、からみ合い、複雑に入り混じって見ごたえのある踊りでした。アイコンタクトもそれぞれなので面白かったです。
小澤純一様
「曼珠沙華」
奈々子さん品がよく赤が目立って華麗で一番よかったと思いました。
「五重奏」
さすがキャリア先生方の貫録そのものです。年齢不問ですね。
杉本晴代様
スペース・ゼロ、なかなか面白い空間ですね。
「曼珠沙華」ひときわ赤が見事に、美しく浮かびあがっていました。
素敵な競争曲、ありがとうございます。
池田正子様
ワダエミさんからもお電話を頂き、生と死を描いた「曼珠沙華」良かったと言って頂きました。 次のステップへの糧に致します。
スタジオ発表会
ベテランも新人も、それぞれの現在を舞台いっぱいに表現して観客の熱い拍手を
頂くことが出来ました。発表会を終えて皆一段成長し、この経験を生かして来年は
より豊かな踊りを観て頂けると期待しています。温かい目で見守って下さい。
反響
とても楽しい素敵なひとときを過ごさせて頂きました。小さな子達も一生懸命
踊っていましたね。自分で作った作品もそれぞれの個性が出ていて素晴らし
かったです。「曼珠沙華」奈々子さん、とても綺麗で衣装も素敵でした。
反響(曼珠沙華)
この世に生を受けて、楽しい日々を送っていたのに、突然翻弄され、引き裂かれ、
飲み込まれて行き、ついに姿を消して行く人生。見事に踊りつくしました。
ラストの紙風船は、精霊流しの灯篭ですか。今この時期に再演したのは、
大災厄の鎮魂の為ですか。もし私の深読みが半分でも当たっているとしたら、
あのラストシーンは悲しすぎます。最後の最後に希望に満ちた再生の決意を
現すような一瞬が欲しいです。 小澤純一様
感想ありがとうございました。
ラストは命あるものは確実に迎える死、無常を表現しました。
でも舞台前面に燃えるコロスが、決して消えない、人が生きた証を
現しています。(作者)
青田あさ子作品 「earth code」 優秀賞受賞
「earth code」評
現代舞踊(こぶしの会)主催「ザ・ネリマ現代舞踊展」25周年記念公演が行われ、
新進の8作品、ベテランの10作品が上演された。<中略>
新進の8作品では「浸透する森」を踊った大澤真澄のスケールの大きなソロの魅力、
「earth code」を3人で踊った青田あさ子の手堅い振付の技術、「on the edge」を
デュエットに仕立てた伊藤友美意外性のある展開あたりに注目した。 <後略>
オン・ステージ 山野博大氏
反響
トリオの振付を最後まで破綻なく作り上げた実力は水準以上だった。組むところ、
別々に動くところを、きちんと意識してコントロールしている。動きの面白さもあり、
作品として仕上がっている。ダンサー個々の動きもしっかりしていて、充分に手応え
の感じられる舞台となった。 山野博大氏
反響
コードとはなかなか訳しにくい意味を持つていますが、ここでは、地球、あるいは大自
然の記し、シンボル、理解する鍵と言ったところでしょうか。3人の動きで、地球のもつ
エネルギー、自然の営みを表現しょうとしており、その点で衣装、照明、動きが比較的
マッチしています。ただ、作品としてはややダンス先行、自然の持つドラマ性という部
分がやや物足りません。たとえばユニゾンとその展開といった3人の動きの関係のな
かに、もう少し具体的に地球のさまざまなドラマチックな変化、たとえば怒り、優しさ、
静けさなどが感じられるとさらによいと思います。 うらわまこと氏
滝野原南生作品「あめいじんぐ・ぐれいすー永劫の糸ー」
反響
和風の衣装で登場し、おなじみのメロディーで踊る。途中で衣装を脱いで調子を変え
るが、何がポイントなのか見えてこない。短い作品の中で大きなことを言おうとしたた
めに、かえって全体が見えなくなったのではないか。時間にふさわしい構成を考えて
それに合った表現を考える必要がある。 山野博大氏
反響
なかなか個性的な雰囲気をもっています。それを生かして、音楽に高貴な天上のも
のを使い、それに対比させて、地下、あるいは地獄の汚れたもの、罪あるものの悩み
救いを求める気持ちを表現しようとしたようです。全体としては分かるのですが、やや
異常性が衣装や動きに強調され過ぎたような気がします。意図は分かりますが、この
音楽を前後に使うのなら、もう少し人間的でよかったのではないでしょうか。われわ
れ人間はそれだけで十分罪深いのですから。このようなコンセプト(衣装や動きによ
る獣性)は別の作品で十分使えると思います。 うらわまこと氏
